第35回「春の香りにみちびかれて / 雲水山東北院」
記憶に刻まれている花の香りがあります。小さくふわりとその香りが鼻をくすぐって、その花の季節の到来に気付くと同時に、何でもない穏やかな記憶が懐かしさや愛おしさと共に蘇る。私にとってそれは、3月から4月は…
記憶に刻まれている花の香りがあります。小さくふわりとその香りが鼻をくすぐって、その花の季節の到来に気付くと同時に、何でもない穏やかな記憶が懐かしさや愛おしさと共に蘇る。私にとってそれは、3月から4月は…
先日、友人であり尊敬する作家仲間の藤白圭さんと京都市内で一日楽しい時間を過ごしました。後になって振り返ると、なんて理想的なデートコースだろうと思ったので、この場をお借りして紹介させていただきます。 デ…
春の神社仏閣巡りでは、このシーズンならではの美しく咲き誇る花を愛でてみたい。 平安時代初期、弘法大師空海によって創建された右京区の平岡八幡宮は、椿の名所として知られる。2025年は3月14日から4月6…
こだわり醤油とその可能性広げる醤油スイーツ 京料理の名脇役である醤油や味噌。歴史とともに育まれてきた伝統の味を求め、常盤貴子さんが蔵元を訪ねます。 京都御所の西、住宅街に白い土蔵が立ち並ぶのが澤井醤油…
戦乱の世が終わり、政治が江戸に移った後も文化の中心は京都にあった。その一つが上級町衆から生まれた芸術の流派、「琳派(りんぱ)」だ。江戸時代初期、絵師として活躍した俵屋宗達(たわらやそうたつ)や、文化人…
「鬼は~そと、福は~うち」皆さん、豆撒きに恵方巻など、節分は楽しまれたでしょうか? 節分とは、旧暦において1年が始まる“立春”を前に鬼を払う日、すなわち「邪気(邪鬼)払いをする日」ですが、一般的には“…
京都で最も有名な神社をひとつ挙げるとすれば、全国約3万社あるといわれる稲荷神社の総本山、『おいなりさん』の愛称で知られる伏見稲荷大社でしょうか。千本鳥居とよばれ、商売繁盛などの願いを込めて企業や個人よ…
宇治市の萬福寺は、創建360年以上の黄檗宗(おうばくしゅう)の大本山。中国から招聘(しょうへい)された隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師が開祖で、伽藍の配置、儀式、作法などの中国明朝様式が、いまも残され…
老舗料亭と企業の社屋がモダンなホテルに 京都には明治以降に建てられた名建築が数多く残っています。近年、そうした建築物が、旅人を迎え入れる宿泊施設として再び脚光を浴びています。今回は常盤貴子さんが、そん…
伏見区にある世界遺産・醍醐寺は、1100年以上の歴史を紡ぐ真言宗醍醐派の総本山。広大な境内は醍醐寺の発祥である上醍醐、後に山裾に堂宇が建立された下醍醐で形成。下醍醐の五重塔は朱雀天皇が醍醐天皇の冥福を…