新年の幕開けに多幸を祈願する初詣。そこで正月にぜひ訪れてみたい京都の二大パワースポットを紹介する。
山科区の日向大神宮は、第23代顕宗天皇が高千穂(日向国=宮崎県)の峰の※神蹟を移して創建したと伝わる古社。天照大御神を祀る内宮、天津彦火瓊々杵尊と天之御中主神を祀る外宮があり、別宮には荒祭宮、高宮、多賀神社、春日神社、五行神社などなど、まさに境内は「古事記」に登場する神々の集会所のような様相だ。
さらに内宮を抜けて南禅寺に向かう山道には、巨大な岩に穴が開いた「天の岩戸」がある。中ほどには天照大御神を岩戸から引き出したという天手力男命を祀った戸隠神社があり、神社を参拝してこの岩をくぐり抜けると心身のけがれが払われ、開運厄除けにご利益があるそうだ。
また境内から少し離れた小高い山には「伊勢神宮遥拝所」があり、鳥居のはるか彼方に鎮座する伊勢神宮を、ここからお参りすることができる。後ろを振り返れば、眼下に平安神宮、京都御所、左大文字山が一直線上に並んでいるのが見え、この地がいかに神聖な場所であるかがわかる。
そして亀岡市の出雲大神宮もパワースポットとして知られる。
祭神は大国主命と妃である三穂津姫命で、元明天皇の709年(和銅2年)に社殿を造営、現在の社殿(国の重要文化財)は鎌倉末期に建立された。“出雲”といえばすぐに思い浮かぶのが島根県の出雲大社だが、「丹波国風土記」によると「和銅年中に大国主命を島根の杵築の地に遷す」と記されており、江戸時代までは“出雲”は亀岡を指していたという。現在も出雲大神宮が「元出雲」と呼ばれるゆえんだ。長寿、縁結び、金運の神として知られ、本殿裏山に鎮座する磐座は縁を呼び込む神力があるといわれるほか、赤い糸を結ぶ夫婦岩など、神々のパワーを存分に感じることができる。
※神々が宿っていた場所
【放送時間】
京都浪漫 悠久の物語
「京都の大神宮~屈指のパワースポットを訪ねて」
2022年1月3日(月) よる8時~8時53分
BS11(イレブン)にて放送