寺社仏閣、食、歴史など魅力満載の京都ですが、なんといっても楽しみなのが、おみやげ。今回は常盤貴子さんがとっておきの「手みやげ」をご紹介します。
五条大橋のそばにある「半兵衛麩」は京麩、京ゆばを取り扱う名店。なま麩は小麦粉にもち粉を加え蒸したもの。1689年創業の半兵衛麩の初代店主、玉置半兵衛が麩の製法を御所で学び、商いを始めたことから京都で麩料理が広まったとか。あわ麩、よもぎ麩、花麩、てまり麩など味、形も多彩で、もっちりとした弾力のある食感と繊細な味わいが特徴。本店の奥(※改修工事のため9月11日(日)までは半兵衛麸本店向かいの店舗に移して営業中)の茶房「半兵衛」では、麩とゆばを使った料理を楽しむことができます。
八坂神社南楼門のほど近くにあるのが、ちりめん山椒の「やよい」。四国や九州産のちりめんじゃこを厳選し、それに兵庫県の丹波高地の実山椒を合わせています。店舗奥のカフェではお茶漬けやパスタなど、ちりめん山椒を使った料理を味わうことができます。
少し変わった京みやげが手に入るのが、創業300余年の「俵屋旅館」がプロデュースする「ギャラリー遊形」。店内には実際に旅館で使われているアメニティや寝具、食器などが並びます。一番人気は石けん。20種もの天然香料が含まれていて泡立ちがよく、残り香もよいと評判です。
京都の台所、錦市場には江戸幕府が魚問屋として公認したため、現在も多くの鮮魚店が店を開いています。ウナギやアユなど川魚を販売する「大國屋(おおくにや)」では、「ぶぶうなぎ」のセットが人気です。愛知県産のウナギを、火の通りと味が仕込みこみやすいように小さめにして串に刺し、炭で白焼しに、さらに一晩、冷凍庫で寝かせて身をよく締まらせます。それを京都の醤油など調味料で作ったタレに山椒を加えて煮込んだもの。京の食文化、お茶漬け(ぶぶ漬け)を贅沢に楽しむことができます。
大徳寺近くにある「京都おはりばこ」は、もともと西陣の糸屋でしたが、引き染めの京丹後産正絹綸子を使い、つまみ細工という製法で髪飾りなどの和装小物を製造・販売しています。つまみ細工体験も可能で、自分だけのかんざしをおみやげにすることができます。
そして特別なおみやげに出会えるのが、三条西洞院にある日本料理の名店「おが和」。実際に店で料理を味わったお客さんのみに販売している「山椒三兄弟」は、コースの食事に登場する、ごぼうの金山寺味噌、牛肉、じゃこの3品を瓶詰にしたもの。食通をうならせる逸品を、家庭で味わえる貴重な手みやげです。
【次回放送情報】
■京都画報 第12回「京の手みやげ」
BS11にて9月14日(水)よる8時00分~8時54分放送
※ 放送後、BS11+にて9月14日(水) よる9時~ 2週間限定で見逃し配信いたします。