ここからしか見えない京都
  
©KBS京都/TOKYO MX/BS11

牛肉大好き、京都人厳選の名店へ

上質な牛肉を育む京都

京都府は牛肉の一世帯あたりの支出額・消費量ともに、常に全国トップを争う、実は大の牛肉好きの街。そんな、京都人が愛してやまない牛肉料理の名店や人気店を常盤貴子さんが巡ります。

最初に向かったのは、約150年の歴史を持つ精肉(牛肉)店の「三嶋亭」。数寄屋造りの店内では、その草分け的存在のすき焼きを楽しむことができます。創業時は上賀茂周辺の農家が肥育した「賀茂牛(かもぎゅう)」を使用していましたが、現在は全国の産地から厳選した国産黒毛和牛を一頭買いで仕入れています。砂糖を熱してから肉にまぶす焼き方は、三嶋亭のオリジナルだそうで、さらに割り下を入れるタイミングも美味しさには重要なのだとか。極上のすき焼きを堪能した常盤さんも大満足の様子。

三嶋亭は1873年(明治6年)に初代・三嶌兼吉が、現在の地に「西洋御料理牛肉販売所」という看板を掲げて開業。京町家の建物が趣たっぷりだ ©KBS京都/TOKYO MX/BS11
全国の黒毛和牛から厳選したものだけを使用したすき焼き。割り下は代々受け継ぎながら、五代目がさらに工夫を重ね、完成させた ©KBS京都/TOKYO MX/BS11

京都は「京都肉」という高級ブランドの牛肉生産地で、生産者の肥育技術は全国屈指といわれています。洛北の「アマン京都」内の日本料理店「鷹庵(たかあん)」で、常盤さんが待ち合わせたのは、「京都丹波牧場」で京都肉を生産する平井和恵さん。牧場のある京都丹波地域は、ミネラル分豊富な地下水に恵まれ、牛の飼育に理想的な環境で、現在約1700頭の牛を育てています。厳しい京都肉の定義をクリアし、丁寧な飼育法によって生産された独自ブランド「平井牛(ひらいぎゅう)」は、著名な料理人や食通からも高い評価を受け、その受賞歴も輝かしいもの。鷹庵では、平井牛を懐石料理仕立てにして提供しています。平井さんも常盤さんと共に丹精込めて作られた料理を味わい、生産者としての喜びを噛み締めました。

焼き物はヒレと希少部位のザブトンを、土佐の備長炭で炭火焼きに。ステーキにしたことで平井牛の甘み、旨みが一層引き出される ©KBS京都/TOKYO MX/BS11
「あっさりしているが、口の中でトローっと溶けるような旨みのある脂」と、鷹庵・副料理長の三田紘司さんも平井牛を絶賛 ©KBS京都/TOKYO MX/BS11

手頃な牛肉料理にもこだわりあり

京都には特別な時だけでなく、牛肉料理を手頃に味わえる店も。常盤さんが訪れたのは右京区の住宅街にある「佰食(ひゃくしょく)屋」。その名の通り、1日100食限定のランチを提供しています。看板メニューはステーキ丼で、味の決め手は秘伝のタレ。このタレを最大限に生かすために、様々な品種や部位で試食を繰り返し、最終的に選んだのがタレとの相性がもっとも良かった、黒毛和牛を父に持つ国産牛のA4ランクのモモ肉でした。味はもちろん、食べ応えのあるボリュームも人気の理由です。国産牛ステーキ丼と同じ肉を100%使ったハンバーグも人気で、こちらは20食限定。毎朝9時30分から配布される整理券に、多くの人が並ぶのも納得です。

肉がそびえたつような佰食屋のステーキ丼。肉を薄く切ることで、女性でも食べやすく、自慢のタレとご飯、肉の一体感を楽しめるように工夫も ©KBS京都/TOKYO MX/BS11

観光客で賑わう四条河原町近くの柳小路にあるのが「御二九と八さい はちべー」です。新鮮な“うちにく”(牛のホルモン)と、京野菜や旬の食材を合わせた割烹料理を提供しています。夜はおまかせコースのみで、この日はアキレス腱のポン酢和え、ハツモト中華和え、ハチノス胡麻和え、サガリの握りなどが登場。締めは店の名物「牛タンハリハリ鍋」を。大将が、カウンター内の牛スープの鍋に水菜をさっとくぐらせ、牛タンで丁寧に一つひとつ巻いて出してくれます。路地の隠れ家的な雰囲気と、ここでしか味わえないうちにく料理で、常盤さんもディープな京都を満喫しました。

はちべーのコース料理の3種の前菜。アキレス腱のポン酢和えを食べた常盤さんは、コリコリとした食感に「すごい楽しい」と満面の笑みに ©KBS京都/TOKYO MX/BS11

【次回放送情報】
■京都画報 第18回「京都で和牛を極める!-高級ブランド・京都肉の魅力-」
BS11にて3月8日(水)よる8時00分~8時54分放送

※ 放送後、BS11+にて3月12日(日)正午~ 2週間限定で見逃し配信いたします。

この記事を書いた人
旅行読売出版社 メディアプロモーション部
 
月刊「旅行読売」は創刊56周年を迎え、日本で一番歴史のある旅行雑誌。国内外に地域の魅力を発信して、交流人口を増やすことで、地域の発展に貢献することを目指しています。毎月28日発売。  
 

タグ一覧

#人気ワード